「スキャモンの発育曲線」を勉強

ヒトは生まれてから成人(20歳)するまでの過程で、身長や臓器が大きく成長していきますが、その成長具合をグラフで示したものがスキャモンの発育曲線です。

スキャモンの発育曲線では、20歳時点での発育を100(%)としたときの成長パターンを

一般型
神経型
生殖型
リンパ型
の4つに分類して表現しています。

 

一般型
一般型は、身長や体重、筋肉、骨格などの成長を示したものです。

ヒトの身長や体重の伸びが大きくなるのは、生まれてすぐの時期と12歳頃の思春期呼ばれる時期です。

したがって一般型の発育曲線は、前半と後半に大きな坂が2ヵ所登場することになります。

神経型
神経型は、脳や脊髄、視覚器などの神経系や感覚器系の成長を示したものです。

神経系や感覚器系というのは、生まれてから早い段階で、大人と変わらないレベルにまで成長を遂げます。

したがって、神経系の発育曲線は、出生後から一気に増加し、成長期には100%の状態にまで達します。

生殖型
生殖型は、男性や女性の生殖器、乳房、咽頭などの成長を示したものです。

いわゆる第2次性徴に関わる臓器なのですが、男の子が男性らしく、女の子が女性らしく変化するのがいつ頃なのかというと、やはり思春期ですよね。

したがって、生殖型の発育曲線は、出生後しばらくは低空飛行を続けますが、思春期になると急に上昇していきます。

リンパ型
リンパ型は、胸腺などのリンパ組織の成長を示したものです。

リンパ組織と表記すると少しわかりにくいかもしれませんが、体を守るための免疫系の成長といえば、多少イメージしやすくなるのではないでしょうか。

小さい頃は、免疫力が弱いため、いろんな病気をしがちですよね。

しかし、年齢を重ねるごとに免疫力は高まっていき、
長い人生のなかで、免疫力がピークに達する時期(最も体が強くて回復力のある時期)がいつなのかというと、思春期頃となります。
このときの免疫力は、成人期よりも遥かに高い状態です。

したがって、リンパ型の発育曲線は思春期に最も高くなり、そこから徐々に下がっていく形となります。