ペットボトルで雲を作る

用意するもの
1 炭酸飲料の空ペットボトル(350mlの物)
2 炭酸キーパー(ペットボトルの中に空気を入れられる道具)
3 水

作り方
1 炭酸飲料のペットボトルの中に、ほんの少し水を入れ(スプーンひとさじ程度)、軽く振る。

2 炭酸キーパーをペットボトルの口に取り付ける。その時のペットボトルの硬さを覚えておく。
※この時何回か取り外しの練習をしておくとよいです。

3 炭酸キーパーを使って、ペットボトルの中に空気を入れていく。

4 ペットボトルが2の時よりもずっと硬くなるまで、空気を入れる。

5 空気が入ってペットボトルが「パンパン」になったら、栓を開ける。すると中に雲が……!

考え方のヒント
雲ができたのは、たくさん入った空気(加圧)が一気に抜ける(減圧)することで、ペットボトル内の温度が下がったため。温度が下がることで、ペットボトルの中に充満していた水蒸気が水の粒=雲になったということです。
実際の雲も、上空で温度が下がり、空気中の水蒸気が水の粒になることで発生します。梅雨や夏は、お天気が良くても気温が下がると雲が増えることがありますよね。これは、雲の元になる水蒸気が多い季節だからです。
まとめ方
「減圧=温度が下がる」ということは、「加圧=温度が上がる」ということ。加圧中のペットボトルの温度を、触って体感してみましょう。
また、ペットボトルの中にどのくらい水を入れたか、炭酸キーパーを何回押したかによっても、雲の出方は変わります。メモを取りながら実験すると、その関係性が見えてくるかもしれません。
注意

・ペットボトルに空気を入れ過ぎると破裂する危険性があります。ペットボトルのふくらみ具合を見ながら調整できるよう、おうちの人と一緒に行いましょう。
・圧力が均等にかかるよう、必ず炭酸飲料のペットボトルを使ってください。
・炭酸キーパーを押し続けると、指にタコができたり痛くなったりします。おうちの人とも協力しながら実験を行いましょう。
知っておこう
雲は何で出来ている?
雲は、空気中にある水や氷の小さな粒が集まったものです。この粒自体は色がなく、光を反射することで白く見えるようになります。どのように反射しているかで、白や灰色などさまざまな色に見えるようになるのです。

雲の出来る仕組み
雲を作っている水や氷の粒は、もともとは海や川だったものです。これが蒸発し、水蒸気となって空の上に運ばれていきます。高いところに行くと空気が冷やされ、水蒸気となっていたものが空気中のチリに集まって水や氷の粒に変化。それが集まって、雲になります。

空の雲の種類は10種類
雲は、高さや形で名前が決まっています。当日や翌日の天気もチェックし、写真を撮ったりしながら雲を観察してみるのもよいですね。

・巻雲(けんうん)……すじぐもとも呼ばれる、一番高いところにできる、ハケで描いたような雲。
・巻積雲(けんせきうん)……うろこぐも、いわしぐもとも呼ばれる。小さな雲がたくさん並んでいるもの。
・巻層雲(けんそううん)……うすぐもとも呼ばれる。白っぽいベールで空を覆っているような雲。
・高積雲(こうせきうん)……ひつじぐも、むらくもとも呼ばれる。巻積雲よりも少し大きい雲のかたまり。
・高層雲(こうそううん)……おぼろぐもとも呼ばれる。空全体をぼんやり覆う雲。
・積乱雲(せきらんうん)……にゅうどうぐもとも呼ばれる。垂直に発達した巨大な雲。
・乱層雲(らんそううん)……あまぐもとも呼ばれる。濃い灰色の重い雲で、雨を降らす。
・積雲(せきうん)……わたぐもとも呼ばれる。一番雲らしい雲。
・層積雲(そうせきうん)……うねぐも、くもりぐもとも呼ばれる。厚めのかたまりの雲が覆っているいわゆるくもり空。
・層雲(そううん)……きりぐもとも呼ばれる。山にへばりついているように、一番低いところにできる雲。