昼寝の効果!『パワーナップ』で疲労回復につなげよう

パワーナップ」という短時間の昼寝をご存知でしょうか。

 

実は、この昼寝は脳や身体の疲労をとるためには非常に効果的な習慣なのです。

パワーナップとは、12時から15時くらいにとる15分~30分ほどの睡眠のことです。

パワーナップは、コーネル大学社会心理学者ジェームス・マースの研究により広まりました。

パワーナップで効率的に疲れをとることにより、以下のようにさまざまな効果を期待できます。

 

集中力の向上
ストレス軽減
記憶力向上
作業効率アップ
心臓疾患や認知症の予防

 

昼間にたった数十分寝るだけで、このような効果があるなんて驚きですよね。

 

なぜパワーナップ疲労回復できるのでしょうか。

それは、睡眠のメカニズムが関係しています。

みなさんは“レム睡眠”と“ノンレム睡眠”という言葉を聞いたことがありますか?

簡単にいうとそれぞれ睡眠の深さを表す言葉で、パワーナップでは睡眠の深い“ノンレム睡眠”のみで目を覚まします。

また、このノンレム睡眠にはさらに4つのステージがあります。

カリフォルニア大学・バークレー校の神経科学者マシュー・ウォーカー教授の研究によると、入眠20分ほどで訪れるノンレム睡眠のステージ2において、脳内に蓄積した“キャッシュ・メモリ”がクリアされるそうです。

パソコンやスマホで、動きが重くなったブラウザのキャッシュをクリアすれば動作が軽くなるのと同じように、パワーナップの間に脳のキャッシュ(疲労など)がクリアになり、身体に良い効果をもたらすのです。

脳は、常にさまざまな情報を処理しているのでとても疲れています。

特に、現代はパソコンやスマホからの膨大な量の情報を処理しています。

この現代社会を生きる中で、脳の疲労をとることはとても重要です。

それを簡単に実践できるのがパワーナップであるといえるでしょう。

パワーナップをすることで、脳の疲労をとり、本来の能力を発揮できるようになります。

 

パワーナップの効果的な実践方法を紹介します。

①場所
どこでも構いません。
自分のデスク・車・電車などで、20分間ほど眠れる場所を確保しましょう。

②姿勢
寝やすい体勢で寝ましょう。
ただし、机に伏して顎を圧迫するような寝方や、片方を向いて首をひねるような寝方は避けます。

顎のかみ合わせの悪さは睡眠時無呼吸症候群にも繋がり、睡眠の質を下げる場合があるので注意が必要です。

③環境
うるさすぎず、静かすぎない環境がおすすめです。また、なるべく明るくならないようにしましょう。

暗くすることが難しい場合、アイマスクを付けるのがおすすめです。

④20分で寝るための工夫
必ずアラームをかけましょう。

30分以上寝てしまうとノンレム睡眠のステージ3以降に入る場合があり、目覚めがとてもつらくなってしまいます。

⑤起きた後は軽めのストレッチを
起きたら体を伸ばしてあげてください。

方法は立位でも座位でも良いので、両手を頭の上で手のひらを合わせて、ぐーっと上にゆっくりと深呼吸をしながら30秒くらい伸ばします。

そして、肩を少し速めに大きく後ろ回ししましょう。(5回)