脂肪を燃やすなら朝!

朝ダイエットがおすすめの理由とは?

「脂肪はいつでも燃焼していますが、とくに燃えやすいのは交感神経が活発に働いている時です。交感神経が優位に働くと、心拍数の増加と筋肉からの血管を拡張させる物質などの影響で、筋肉への血流が促進され、体内のエネルギーを消費する基礎代謝も上がるのですが、朝の運動にはこの交感神経を刺激する力があるんです。1日の始まりに意識的に交感神経を活発に働かせることで基礎代謝が高い状態で1日中過ごすことができ、消費カロリーを増やすことへとつながります。脳もシャキッと目覚めるので、朝をダイエットタイムとして活用するのはおすすめですよ」

脂肪が燃えやすくなり、消費カロリーが増えるという朝の運動。逆に、「夜の運動は興奮して寝つきが悪くなるので、激しい運動は控えてストレッチなどをしてゆったり過ごすのが良い」と、西村さんは言います。

朝ダイエットに最適!運動のプロも行う簡単ワークアウト

歯磨きしながら、つま先を上げ下ろし
「ふくらはぎは“第二の心臓”と呼ばれるほど血液循環に関わる部分。ポンプ作用があるので、ふくらはぎを刺激してあげるだけで血流がアップし、交感神経に働きかけます。何も運動をしていない方はまず10回程度からでOKです」

洋服に着替える前に、スクワット
「地味ですが、そのメリットは“キング・オブ・エクササイズ”と呼ばれるくらい高い効果があります。お腹、背中、脚、お尻と大きな筋肉を一度に動かすので、十分な活動量が得られます。体脂肪の燃焼効果が高まるのはもちろん、姿勢矯正やヒップアップも見込めるのではないでしょうか」

脂肪を燃やしたいなら食べる!ダイエットと朝食の深い関係

「つま先の上げ下ろし程度なら問題ありませんが、起きてすぐ、飲まず食わずで運動するのはおすすめできません。寝ている間、何も摂っていない体と脳はエネルギー不足の状態にあります。まずはコップ一杯の水を飲み、バナナや小腹を満たしてくれるゼリーといった素早くエネルギーに変わりやすいものを食べてから行うようにしましょう」

そして、運動後の朝食として西村さんがおすすめするのが「タンパク質を含んだ食べ物」です。

「タンパク質は筋肉や血液を始め、臓器、髪の毛や皮膚、爪など私たちの体をつくる全てのもととなる成分です。運動習慣がついている人には特に重要になってきます。運動後は筋肉の細胞が傷ついている状態。それを修復する意味でもタンパク質を含んだ食べ物を積極的に食べると良いですね」

具体的に、タンパク質が多く含まれている食品には肉、魚、納豆、卵、チーズ、味噌汁、豆腐などがあります。手軽にタンパク質を補う方法として「プロテインドリンクを飲む」という方法もありますが、ちょっと待ってください。食事にも脂肪を燃やすためのメリットがあるんです。「食事誘発性熱産生」といってよく噛んで食べることによってエネルギーを消費する役割もあるので、朝ダイエットの効果を上げるためには固形物が望ましいのです。

朝食は体と脳を目覚めさせ、交感神経を刺激するスイッチのような役割をしています。エネルギー源がないまま運動をすると健康的によくないだけでなく、せっかくのダイエット効果を最大限発揮することができなくなるため、朝ダイエットは「朝食と運動のセット」で行うようにしましょう!

朝ダイエットを習慣にするためのコツ

ダイエットで最も重要なのは「継続すること」

三日坊主にならないためには、どうすれば良いのでしょうか?

「生活の一部に組み込んで、習慣化してしまうのが一番のコツだと思います。簡単ワークアウトのところでご紹介したように、歯磨きしながらつま先を上げ下おろしするなど、“ながら”で行うと無理なく続けられるはず。あとは、周りに宣言してしまうのも方法のひとつ。最近はSNSがあるので、毎朝の運動や朝食を写真に撮ってアップして友達に見てもらうと続けるモチベーションになると思いますよ」

脂肪燃焼効果が高まり、体も頭も目覚めてスッキリ!と、良いことづくめの朝ダイエット。明日から少しだけでも、朝ダイエットを始めてみてはいかがでしょうか。