しし座流星群の出現期間

11月はテンペル・タットル彗星を母彗星とする、しし座流星群の出現期間。2022年は11月18日が見頃のピークとなります。星座学習サイト「88星座図鑑」を運営している天体観察のスペシャリスト、スタディスタイル★自然学習館の齋藤さんに、2022年にしし座流星群を観測するために必要な情報を教えてもらいました。

最も流星が多くみられる極大日(きょくだいび)や、流星が放射状に飛び出してくるように見える放射点(ほうしゃてん)の位置、観測条件や流れ星が見やすい方角など観測のコツからおすすめの観測地まで紹介します!

しし座流星群とは

しし座流星群は毎年11月6日~30日頃に出現する流星群で、流星の基になるチリを放出している母彗星はテンペル・タットル彗星です。しし座の首元にあたるγ(ガンマ)星、アルギエバ付近に放射点があるので、しし座流星群と名付けられています。

流星とは流れ星のことで、宇宙空間をただよう小天体が地球の大気に飛び込んで発光する現象。流星物質の多くは、彗星などの天体が残していったチリです。

彗星の表面からは氷やチリがガスのように吹き出し、太陽のまわりを回り続けます。このチリの集まりの中に地球が入ると、短い期間にたくさんの流星を見ることができ、これを流星群と呼んでいるのです。

流星群のもとになる流星物質は毎年同じ方向から地球に飛び込んで来るため、流星が飛び出してくる場所は、天球(てんきゅう)の1点に集まります。この点は放射点または輻射点(ふくしゃてん)と呼ばれ、この点が含まれる星座によって流星群の名前が付けられます。

 

しし座流星群が見られる期間
それぞれの流星群は毎年ほぼ同じ時期に見られ、期間中で特に流星が多く見られる日を極大日といい、極大日の日時は年によって多少異なります。

しし座流星群は毎年11月6日~30日頃に出現し、11月17日~18日頃が極大日となります。通常は速度の速い流星が1時間に数個~十数個ほど見られる中規模の流星群ですが、およそ33年周期で1時間に数千個を超える流星雨(流星嵐)が出現することでも知られています。

前回の流星雨は2001年でしたので、次は2034年に期待されています。

 

しし座流星群が見やすい時間帯

11月中旬、札幌では22時30分頃、東京では23時頃、那覇では0時10分頃にしし座と共に放射点が東北東の空に昇ります。その後、放射点は次第に高度を上げ、夜明け前の6時過ぎに南の空で最も高く昇ります。

放射点が高く昇るほど出現する流星の数も増えるので、深夜0時頃から放射点が高く昇る6時前までが観測のチャンスとなります。

 

しし座流星群が見える方角と探し方

11月中旬頃のしし座は東北東の空から昇ってきます。月の近くに見える「ししの大鎌(おおがま)」と呼ばれる「?」マークを左右に反転したような星の並びを探してみると良いでしょう。

「?」マークの点にあたる明るい星は、しし座の1等星レグルスです。レグレスの少し上にあるアルギエバ付近がしし座流星群放射点となります。

 

極大日とピーク時の流星数

2022年は11月18日(金)8時頃(前後する場合があります)に極大となる予想です。11月18日(金)の0時から夜明け前まで観測すると、1時間に5~10個程度の流星が見られると予想されています。流星痕が残る流星も多く、明るい火球が見られるかもしれません。

近年、流星雨の出現予測に使われているダストトレイル理論による計算では、極大を過ぎた11月19日(土)15時頃に、1時間に1000個以上の流星が現れる流星雨になると予想が出ていますが、日中であるため観測は難しいでしょう。しかし、規模は小さい見込みですが11月22日(火)0時にも流星雨の予想が出ているので、2022年は極大日を過ぎても目が離せません。

さらにこの時期は放射点から西に目を向けると、おうし座の2本の角の間に、12月1日(木)の最接近を控え急速に大きくなった赤く輝く火星を見ることができます。ぜひ流星群と併せて観察してみてください。

※流星群の活動期間、極大日は国際流星機構(IMO)発表によるものです。

 

2022年のしし座流星群の観測条件は?

2022年は極大となる時間が8時頃と夜明け後になり、さらにその日はしし座の中にある下弦の月の明かりが邪魔をするため、観測にはあまり良い条件とは言えません。極大直前の11月18日(金)0時頃から放射点が高く昇る18日未明に観測するのがおすすめです。

放射点が昇って1時間ほどで下弦の月が昇り、一晩中、月が放射点の近くを一緒に移動していくため、流星が飛び出してくる方向は月明かりが少し邪魔になります。

しかし、下弦過ぎの比較的暗い月(月齢23前後)なので、月明かりを避けながら観測すれば大丈夫。月を背にしてできるだけ空全体に目を向けることが観測のコツとなります。

頭を南側にして寝そべり、ゆっくりと視線を動かしながらぼんやりと東~北~西の空を眺めていると、視界の端にいくつもの流星が飛び込んでくるはずです!

 

流星観測におすすめの場所

流星群は日本全国場所を選ばず楽しめる天体ショー。流星は空の広い範囲に出現するので、できるだけ空が開けた場所を探しましょう。周囲を木に囲まれたキャンプ場より、小高い丘や山の頂上、海岸などが適しています。また、近くに街灯などが無い暗い場所を選ぶとよいですね。

 

流星観測のポイント・持ち物

流星は、放射点を中心に四方八方へ放射状に飛び出すように流れて見えます。流星を見る場合は、放射点の方向を見るのではなく、空全体に目を向けることを意識しましょう。

できれば寝そべって、ゆっくりと視線を動かしながらぼんやりと空を眺めてみてください。キョロキョロと流星を探すのではなく、視界の端に流星が飛び込んでくるのを待つのがポイントです。

そのため、寝転んで観察するためのレジャーシートや寝袋があると良いでしょう。11月中旬の夜は冷え込むので防寒着は必須。暖かい飲み物やカイロも多めに準備しておくと安心ですね。

観測場所まで移動するときには懐中電灯も必要です。しかし、明るい光を見ると目が惑わされて星空が見えなくなってしまうので、赤いセロファンで覆って光量を抑えるなど工夫をするといいですよ。

流星群は極大日だけでなく期間中も流星が見えやすいので、ぜひ、場所や日時を変えて何度か観測してみてください!