秋祭りとは?

秋祭りとは? 意味・内容、春夏秋冬の日本のまつりの特色
夏祭りとはひと味違う秋祭り。夏と秋のお祭りの違いは何でしょう? そもそも「祭り」「まつる(祀る)」とは何なのか? 春夏秋冬でテーマ・内容・意味はどう違う? 日本の祭りの由来・特色を知っておくと、お祭りがもっと楽しめます!

秋祭りとは? 春夏秋冬の日本の祭りの特色
「祭り」は、感謝・祈り・鎮魂の意を表す祭祀。日本の心が凝縮されています
秋はお祭りシーズン。秋祭りには、浴衣を着て出かける夏の祭りとはひと味違う楽しみがあります。でも、よく考えてみると、どうして秋に祭りをするのでしょう? 春や夏の祭りとの違いは何? 意外と知らない日本の祭りについて分かりやすく解説します。

祭りとは?
そもそも「祭り」とは何でしょう? 「まつり」という言葉は「まつる(祀る)」の名詞形で、感謝、祈り、慰霊のために神、仏、祖先をまつる行為をいいます。

「祭」という漢字は、切った肉の象形である「月」と、手の象形である「又」、祭壇の象形である「示」からできており、いけにえの肉を祭壇にまつる様子を表しています。つまり、本来「祭り」というのは祭祀なのです。

日本にはたくさんの祭りがありますが、昔から続いている祭りは祭祀の性格をもっており、感謝・祈り・鎮魂など、日本人が生きていく上での思いが表れています。しかし、近年は、祭祀の性格をもたないイベントや町おこしなどの要素が強い賑やかな行事も「祭り」と呼ぶことが多いです。

春夏秋冬で異なる、日本の祭りの特色
日本の祭りを語る上で欠かせないのが、農耕です。農耕を主としてきた日本では、春に種を撒き、夏に育て、秋に収穫をして、冬は籠る(こもる)という生活を繰り返してきました。こうした営みが祭りに反映されているので、春夏秋冬で祭りの性格が異なります。
 春の祭りの意味・内容
春は始まりの時。種を撒いたり、田植えをしたりするこの時期は、豊作を祈願するための祭りをします。代表的なのが御田植祭です。御田植祭にも2つのパターンがあり、田植えをする前の時期は、田植えをする真似をして豊作を祝います。このような文化を「予祝(よしゅく)」といい、あらかじめ祝福することでそれが現実になるよう祈るのです。

夏の祭りの意味・内容
夏は農作物が成長する時期。しかし、夏は害虫の被害が多く、台風や洪水にみまわれる時期です。そこで、農村部では害虫を追い払うための「虫送り」や、「風除け」の祭りをするようになりました。

また、夏は疫病が流行しやすいため、都市部では疫病退散を祈願する祭りを行うようになりました。

秋の祭りの意味・内容
秋は実りの時期。秋祭りには収穫に感謝する意味があります。

豊作祈願の春の祭りと対になる関係で、御田植祭に対する「新嘗祭」が、伊勢神宮を筆頭に各地で行われています。農村部では田の神に感謝し送り出す祭りがみられます。神も人と一緒に祭りを楽しむと考えられたため、神をもてなすために音楽や踊りを披露するようになり、神楽や田楽などが生まれました。

都市部では実りの秋を迎えられたことに感謝し、ますますの発展、安寧、無病息災を祈願する祭りが行われています。

冬の祭りの意味・内容
秋の収穫を終え始まりの春にそなえる冬は、籠りの時期。農閑期に生きる力を蓄え、魂を充実させる季節です。この時期は、田の神をねぎらったり、この1年に感謝し、新年の幸せを祈願する祭りが多いのが特徴です。日本では、正月に年神を迎えて魂を更新すると考えられてきたため、正月にまつわる祭りが各地で行われています。

日本の祭りには、文化を伝承し「横の絆」を強くする役割がある
伝統的な日本の祭りは、大変奥が深いもの。本記事では一部しか取り上げられませんでしたが、それぞれの祭りの意味や由来を知ることで、楽しみ方も深まります。

また、祭りには文化を伝承したり、地域社会で「横の絆」を結び、暮らしの基盤を整えたりする役割があるため「行事育」の観点でも見逃せません。詳しくは「「行事育」注目したい五つの力」もご覧ください。

※新型コロナウィルスの関係で祭りの開催に影響が出ています。お出かけの際は最新情報をご確認ください。

 

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