「老けないヨーグルト」

■ヨーグルトはなぜ“最強食”なのか
「ヨーグルト」はほぼパーフェクトな一品だ。その理由をひとことで言うなら「腸内環境を整えるから」である。

かつて「腸活」がブームになり、腸を大事にしたほうがいいという印象はあっても、多くの人は単に“おなかの調子を整える”程度にしか受け止めていないのではないだろうか。腸には独自の神経ネットワークがあることから「第二の脳」と呼ばれ、他の臓器とは全く異なる特徴がある。老けない要素はもちろん、健康面にも大きな役割を果たしているのだ。

 

■腸内フローラに「いいお手本」は存在しない
反対にここが元気であれば風邪やインフルエンザをはじめとした感染症にかかりにくくなる、ストレスに強くなるなどのほか、脂肪の蓄積を抑えて肥満防止になる、血管年齢が若返るなど良いことがたくさんあるという。

この腸をコントロールしているのが、そこに棲む微生物、すなわち「腸内細菌」だ。腸内細菌は腸の中にびっしりと、まるで草原に多数の花が咲くように存在していることから腸内フローラ(腸内細菌のお花畑)と呼ばれている。

それではどういった腸内環境ならいいのかが気になるが、残念なことに誰もが世界にたった一つの腸内フローラを持つため手本はない。

 

■乳酸菌は飲料よりも発酵食品から摂るといい
ほかにも例えば、肉ばかり食べている人はそれをエネルギー源にする腸内細菌ばかりが増え、その菌が生み出す“毒素”で腸内環境を悪化させてしまうこともある。

腸内細菌のバランスが大切なのだが、後藤医師によると「年とともに有用菌が減少しやすくなります。50歳を超えると乳幼児期の100分の1といわれている」とのこと。だから年齢を重ねるほど食品などから良い菌を摂取することが重要なのだ。

最近はサプリメントや飲料といった形でも乳酸菌(有用菌)が商品化されているが、お勧めはヨーグルトやチーズなどの乳製品や、味噌や醤油、ぬか漬けなどの発酵食品を摂ること。

発酵食品を食べると、発酵食品中に存在する乳酸菌(ヨーグルトやチーズなどに動物由来の乳酸菌が、味噌や醤油、漬物などに植物由来の乳酸菌が含まれている)、その菌によってつくられた代謝物質、もともとの栄養成分と、三つの良いものを摂取できる。中でもヨーグルトは、「機能別」に選べるところがメリット。

 

明治ブルガリアヨーグルト
ホエイには、糖化を抑制する作用があることもわかった。固まっている部分(カード)と同じくらいの栄養素もあるため、上ずみ液は捨てずに混ぜてから食べよう。